〜第7回 須賀神社編〜

取材協力:須賀神社



 JR四谷駅からほど近いところにある須賀神社は四谷地区18町会が氏子町となっている、四谷地区の産土神です。
 かっては、牛頭天王社と稲荷社の2つの神社であったもので、江戸時代は稲荷天王合社と呼ばれていたものが、明治になってから須賀神社と改められました。
 由来については二説あり、一つは清水谷にあった宝蔵院に神仏習合として奉られていたものが寛永11年に現在の場所に移ったというもので、もう一つは現在左門町にある勝興寺境内にあった椎の大木の根元に祀られおり、宝蔵院が清水谷にあるころから稲荷社まで注連飾りの奉仕にきていたため、寛永11年に勝興寺が移転してきた時、相談の上宝蔵院に遷座したという説です。
 ところがこの牛頭天王社に参詣人が多かったため、寛永21年(1644年)寺社奉行に願い出て、宝蔵院境内の稲荷社と合祀し、現在の稲荷天王合社となったものです。以来稲荷は鮫河橋・権田原の、天王は四谷の鎮守として崇敬されています。


 みどころ

 36歌仙の絵額
 本殿内陣のすぐ前ににある拝殿の欄間に掲げられていますので、参拝するとき誰でも眼にすることができます。この絵は天保7年に書かれたもので、戦時中内陣金庫の中に納められていたために災火を免れ、そのまま貴重な社宝として残ってします。
 36歌仙絵は、それぞれの歌人の肖像画に代表作一首を書き添えたもので、平安時代後期に出現した似絵(にせえ)という肖像画に影響を受け、鎌倉時代初頭に成立し、江戸時代まで盛んに描かれました。縦55cm・横37cmの絹地に彩色したものです。

 初詣
 お正月元旦の初詣では午前零時から、参拝者すべてが「甘酒」と「お汁粉」をご馳走になれます。これは地元町会の氏子や企業の寄付をもとに、その氏子たちの奉仕により無料でふるまわれるものです。
 初詣にはぜひ出掛けてみてください。





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