長谷川正徳のちょっといい話

第6話 ストレスを進んで受け入れる

ストレスを進んで受け入れる 挿絵

 “ストレスは病気の原因”だとか“ストレス解消のために”とか言って、ストレスはすべての人間にとって悪いものだ、ないほうがよいといった考え方が多いようです。
 しかし、ストレスは避けられるものではありません。
避けられない以上、むしろストレスに立ち向かい、これを前向きに受けとめる、といった人生観を確立することこそ大切でありましょう。

 動物園の動物とサーカスの動物を比較すると、サーカスの動物の方が強くて、長生きするそうです。
サーカスの動物は、より強いストレスを受けているわけですが、そのストレスはマイナスではなくプラスに作用しているというのです。

 つまり、サーカスの動物は“目的”を与えられています。
人間によって与えられた“目的”であるにせよ、目的をもつことによって、ストレスに耐えることができ、それが強くて長生きする原因になっているのです。

 人間はより価値ある生き方を求めて、自ら“目的”を設定します。
その“目的意識”はすべての苦難をのりこえさせます。
つまりストレスがプラスに作用してゆくのです。

 厳しい寒さの中に滝に打たれて修行したり、水をかぶって行をしたりする宗教行がありますが、進んで修行する人にとっては、それが心身の鍛練となるのですが、いやいや滝に入ったりしたら、とたんに風邪をひいてしまうでしょう。
 仏教でいう煩悩即菩薩とか、生死即涅槃とかいうことは、ストレスを積極的に受け入れよという人生観でもあるのです。

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